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2009年12月25日

2009年初エントリー [ 芝居 ]

約1年半もの間、blogを放置してたなんてまあ、ある意味すがすがしささえ感じられる放置具合である(ホンマか)。
だからといって、だいぶ前に紹介したamebaの方とかVOXとかを精力的に書いているとか、mixiの日記は毎日よ!とかいうことは全然なく、どれもわりと放置気味。twitterも一日数回呟く程度だし、なんてったってツイートを非公開にしている具合だし。
割と何かと手を出す割に、のめり込めないんですよねー。なぜかというと、めんどうくさいからなんですけど。飽きっぽいというのではない。単にめんどうくさい。そして、Google Waveって何。これは本当に、登録して以来、放置。

年々、何をするのもめんどうくさくなっているのですけれど、そのせいなのかどうなのか、観劇数も減っています。
去年も今年も、年間で12本しか観ていない!一時は20本以上観ていたのに……。
情熱を持って、どうしても観たい!と思うもののそんなにない。
なんでしょうこれ。単なる加齢でしょうか。におってますか。

なんかぼやき感が強くなってきたので、今年観たお芝居の中から、いくつかについてつらつらと書いていきます。

花組芝居「泉鏡花の夜叉ヶ池」
 花組芝居の「夜叉ヶ池」は、以前の公演を映像で何度も何度も繰り返し観て、大好きな演目。
 一幕の、百合と学円と晃のしっとりした場と、二幕の魑魅魍魎たちが大騒ぎする祝祭的な場とのギャップが素敵。ラストの悲劇には胸を絞られるし、晃が鐘をつかなかったことによって夜叉ヶ池が氾濫すると、溢れる水の中で一幕目と二幕目の雰囲気が混じり合い、最後に訪れる静寂……。
大好きなお芝居を初めて生で、目の前で観られるしあわせ。
今回は、ダブルキャストに加え、全キャスト入れ替えの「天地会」もあったので、4回も劇場に通ったのでした。

ポツドール「愛の渦」
エロい。エロいのが苦手な人には全くお勧めできなのだが、とてもいい芝居だった。
乱交パーティーを売りにしているお店。集まる男女。
探り合いの会話…交渉成立してベッドへ…少しずつ変わっていく関係性。少し動く心……。
いやらしく熱い夜が終わりすかんと興ざめな朝がきて、それぞれに情けなく服を着け、名残惜しいようなうざったいような心持ちで帰って行くラストが割と好きでした。

花組四獣「ワンダーガーデン」
花組芝居の桂憲一、植本潤、大井靖彦、八代進一の同期4人の入団20周年記念公演。
ともかく芸達者な4人だから期待じゅうぶんで行ったらまさに期待通り。
大きな庭のある洋館に住む三姉妹と、長女の夫の妹を加えた変則四姉妹の明治から昭和にかけての物語。4人四姉妹と相手の男性の役もこなすという大忙しだけれど花組メンバーならではのお芝居。
あまり女形をやらない桂さんの長女役がわりとかわいらしくて好きでした。
それと、普段女形をする役者さんが男性を演じると、ものすごく色っぽく艶っぽいすてきな男性に仕上がるのでどきどきします。大井さんの男爵にうっとりでした。
最後の最後にファンには嬉しい(というか、わたし、号泣)サプライズもあり、同期4人(プラス1人)に、そして、花組芝居に対する愛がますます深まったのでした。

「ネジと紙幣」
プロデュース公演なのに、好きな役者さんばかりで嬉しくなってしまいました。
近松門左衛門の「女殺油地獄」をベースにした物語。
まず、舞台の使い方が素敵。倉持さんの作品は何作か観ていますが、いつも場所の転換が素敵で感動します。転換というかずらし、というか。割とダイナミックに、でも移動というよりずらしなんです。
森山未來君には圧倒的な華ががあるし、ともさかりえちゃんの繊細な演技も好きでした。
すごく重くて残酷でしたが、結果的に行き場を失うことになったしまったけれど、多くの溢れる愛がラストまで貫き通されていて、ぐったり疲れた割には救われた気持ちになるお芝居でした。

そんなこんなで、メリークリスマス!