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クレオパトラの鼻[ 芝居 ]

トレランス「クレオパトラの鼻」
観劇日:1月31日(土)
劇場:俳優座劇場

上杉祥三と長野里美によるユニット、トレランスの第三回公演。
現世と霊界、ムー大陸、神話、琉球、一戸・二戸・三戸……神戸、卑弥呼、クレオパトラ、
アカシック・レコード等々、非常に壮大なテーマを盛り混んだダイナミックなお芝居でした。
のですが。こういうお話を聞くとどうしても「竹内文書」とか青森県新郷村とか、
読んだことはないけれど学研「ムー」とか、偏見かもしれませんが、
眉の辺りに唾でもつけたい気持ちになってしまいます。
よって、演劇としてどうというよりもストーリーに集中できず。
上杉さんがものすごく楽しく書いたんだろうとは思ったのですが、
多くの観客が置いてけぼりになったのではないかしら。

主人公の「お母さん、わたしはあなたを選んで生まれてきた」というメッセージは、非常に心に響きましたし、
このシンプルなメッセージを際立てるための壮大な物語だったのかもしれませんが、
うーん、ちょっとやりすぎ感強し。
昨年の「ルネッサンス」がとても素晴らしかっただけに、少し残念でした。

第一回公演から出演の井之上チャルくんですが、毎公演ごとに、
舞台映えする大きな役者さんになっているような気がします。今回かなり目を奪われました。
それから、作・演出もこなしているのだから仕方がないとは思いますが、
上杉ファンとしては、もっと出てきて!上杉さん!と切に願ってやみませんです。