« 2004年06月 | メイン | 2004年08月 »

2004年07月14日

呪いの店 [ 何んでもない ]

職場の近辺にはいい飲み屋がなかった。
呑みすけのわたしであるので、
「飲み歩いた経験によって構築されたそのデータベースから、どうかよい店を一軒紹介してくれろ」
と、年末年始や人事異動の季節には、多くの方々から乞われるのだが、
ああ、確かに飲み歩きましたよ、飲み歩いた経験によってわたしが得た情報は、
この近辺にはろくな店がないってことっすよ!と一喝しては、
多くの宴会幹事たちを困惑させ続けるほどに、職場の近辺にはいい飲み屋がなかった。
チェーン店ばっかりだったり、食べ物がまずかったり。
店の雰囲気が悪かったり、先日など頼んだもののほとんどが「品切れ」の店もあった。
このように、職場近くの飲み屋さん貧困状態に喘いでいたわたしだったのだが、
今年の春、すばらしいお店に遭遇した。
本当に偶然に入ったそのお店は、季節の新鮮な食材をふんだんに使い、お酒の種類も多く、
お店の内装も、よくあるうそ臭い和風創作居酒屋とは違い、花や自然の物をさりげなくあしらい、
店員さんの対応も文句ないお店。
初めて入ったその日に食べたホタルイカのお刺身の味は忘れらない。
そして先日もそのお店に行ったのだが、鱧、ウニ、カツオ、アジ、どれもすばらしかった。
もちろん生ものだけでなく、焼き物も揚げ物も、鯛を蒸したのなんていくつでも食べられそうだった。
大好きな黒糖焼酎もあってたっぷり飲んだ。
2回行ったけど、2回とも大満足だった。

しかし、このお店はどうもわたしには鬼門らしいのだ。

実は、4月に初めてそのお店に行った帰り道、わたしは右足を捻挫した。
わたしには捻挫癖があり、本当によく捻るのであまり気にしないのだが、
その日は、一度捻った足を、数分後にもう一度捻るという恐ろしい捻挫をしてしまったのであった。
痛かった。どのくらい痛かったというと、あまりの痛みに、
酔っ払ってめぐりがよくなっているはずの血の気が、さあっと引いていったほどに、
貧血で立っていられなくなるほどに痛かった。
これは、わたしの捻挫人生史上、3番目くらいの重症で、2日間ほとんど動けなかった。

そして先日、上機嫌でその店を出た直後、ほんの少しの溝にはまり、派手にすっ転んでしまった。
今度は左足を捻り、貧血をおこしたのだ。
とうぜん、2日間ばかり安静にしている。

どうもあの店とは相性がよくないらしい。
呪われている?いや、鬼門というやつか。
なんだか悔しいので治ったらもう一回くらい挑戦してやろうかという気もしないでもない。
だって、職場周りには、ほんとうにろくな店がないいだもん!居酒屋砂漠なんだもん!
唯一発見したオアシスを奪わないで!