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2004年08月31日

叱って [ 何んでもない ]

もんさん8月30日の日記を読んで大笑いしつつ、
そうだそうだ、わたしにもこういう勘違いってあったなあと思い出した。
子どもの頃、町内のあちこちに
「うちの子を叱ってくれてありがとう」
という標語?みたいな紙が貼られていた。
当時小学一年生くらいのわたしには「叱」という文字が読めなかった。
読めなかったのでこの漢字をじいっと見ていたら、カタカナの「ヒ」と「ロ」で構成されていることがわかった。
以来しばらくの間、
「うちの子をヒロってくれてありがとう」と読んでいた。

何ともいえない悲しー気持ちで読んでいたものだ。

2004年08月27日

男性の好きなスポーツ [ 芝居 ]

8月21日 本多劇場にて、NYLON100℃男性の好きなスポーツ」を観た。

ケラさん、まじめだなあ。
ちんこだのフェラチオだのと、やたらシモのことばかり言っているし、やっているのだが、
ものすごくまじめな芝居だと思いました。
いや、ちがうな。ものすごく、セックスについてまじめに突き詰めた芝居でした。
セックスをセックスとしか描いていない。
比喩でもないし、芸術にもされてない。これぞセックス。ザ・セックス。
何を言っているのかわからなくなってきましたが、セックスを描くことに対するケラさんのまじめな姿勢が感じられました。
これほど突き詰めたら、いいものができるはずです!
もちろん、いつものナイロンらしいところも満載で本当におもしろかった!

役者さんもすごい。
内容が内容なだけに、まさに体当たりの演技というかんじで、迫力があった。
ロマンチカの方々のセクシーダンスもぜいたく!
ゲスト小沢真珠のつかいかたもおもしろかったし。

これは、そうめったに観られる種類のお芝居ではないです。
是非観るべき!

下北沢本多劇場にて、9月12日(日)まで上演中。
当日券は、全ステージ、開演の1時間前〜劇場受付にて販売。


作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
美術:林巻子(ロマンチカ)

出演:みのすけ、松永玲子/新谷真弓、村岡希美
   廣川三憲、藤田秀世、長田奈麻、安澤千草
   大山鎬則、喜安浩平、吉増裕士、杉山薫
   植木夏十、眼鏡太郎、佐藤竜之慎、皆戸麻衣、廻飛雄、柚木幹斗 /
   長谷川朝晴、小沢真珠、すほうれいこ、京晋佑
ダンス:ロマンチカ( 横町慶子、池田明結未、山田絵美子、佐藤奈々子、曽我桃代)


札幌公演もあります。
NPO法人 札幌えんかん会員制
道新ホール
9/16(木)〜18(土)
お問い合わせ:NPO法人 札幌えんかん

次回公演
NYLON100℃ 27th SESSION『消失』
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:犬山イヌコ みのすけ 三宅弘城 大倉孝二 松永玲子/八嶋智人

2004年12月3日(金)〜12月26日(日)※プレビュー公演:12月2日(木)
新宿 紀伊國屋ホール
前売り開始 10月24日(日) 

ジャパンツアー2005アリ
大 阪:1月6日(木)〜1月9日(日) ワッハホール
北九州:1月14日(金)〜15日(土) 北九州芸術劇場 中劇場
滋 賀:1月18日(火)  栗東芸術文化会館さきら
松 本:1月21日(金) まつもと市民芸術館
盛 岡:1月27日(木) 盛岡劇場
新 潟:1月30日(日) りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)

再結成?なの? [ 音楽 ]

歌手の杏子(44)のデビュー20周年記念ライブ(9月28日、東京・SHIBUYA O―EAST)に、バービーボーイズ時代の同僚・KONTA(44)がゲスト出演することが25日、分かった。

イ、イマサは!?

2004年08月06日

いろは四谷怪談 [ 芝居 ]

5月14日、15日、16日、20日、23日、花組芝居いろは四谷怪談」を観た。
言い訳がましいのですが、もともと入手していたチケットは14日、16日、23日の3枚でした。
それなのに、それなのに、5回も観るなんて!

松の廊下から始まり、タイトル通り「四谷怪談」だけでなく、「いろは」の部分もきっちり描き、
わりとコンパクトな感じにしてある割には盛りだくさんなお芝居だった。
衣装は華やかだし歌もいい。歌詞が聞きづらかったのが残念だったけど。

加納さんのお岩は、原作とちがって、伊右衛門(水下きよし)が好きで好きでたまらない、
切ないお岩だった。胸がきゅーん。

すばらしかったのはやはり大詰。
伊右衛門とお梅の婚礼の夜、お梅の顔がお岩に変わり、更にお岩が一人、また一人と増えていく。
約20名の白無垢お岩と伊右衛門との立ち回りは圧巻!
さらにその立ち回りはそのまま忠臣蔵の討ち入りでもあった。
伊右衛門は高師直であり、お岩たちは四十七士なのだ。
縛り上げられた師直が、「首が飛んでもうごいてみせらぁ」と伊右衛門のセリフを吐く。
師直(=伊右衛門)が倒れ、大星由良之助が下がると同時に、お岩が登場。。
倒れている伊右衛門を、愛しく見つめ、抱きすくめるように覆い被さって、幕。
恐ろしい、美しい、おもしろい。何度(って五度だけどさっ)見てもぼろぼろ泣いてしまった。

しかし、ここでもう一度幕が上がり、金ピカの衣装に着替えた役者達が、
劇中歌をメドレー形式で歌って踊るショーが!
なにこれ?ヅカ?
ラストは大きな羽を背負った小林幸子ばりの加納座長の登場に大拍手。
こんなに驚くのは久しぶりってくらいに驚いて、そして腹の底から大笑いしたのだった。

ともかく、すごいお芝居でした。

役者さん、みんな素晴らしかったけれど、特に大星由良之助役の八代さんには目を奪われた。
歌はうまいし動きは軽やかだし、お芝居もものすごくうまい!
松原さん、びっくりするほどうまくなっていて、目を見張りました。


作・演出:加納幸和
出 演:加納幸和 水下きよし 原川浩明 溝口健二 山下禎明 桂憲一 大井靖彦 八代進一
   北沢洋 横道毅 嶋倉雷象 各務立基 秋葉陽司 松原綾央 橘義
劇 場:世田谷パブリックシアター

次回公演は有吉佐和子原作「和宮様御留
東京:10月17日〜24日(シアターアプル)
神戸:10月30日〜31日(新神戸オリエンタル劇場)

天までとどけ [ 芝居 ]

5月9日(日)、シベリア少女鉄道「天までとどけ」を観た。
今回はどんな風にがらりと世界を変えてくれるんだろうとわくわくしておりましたら、
やってくれました。

オリンピック代表を目指す体操選手とその周囲の人々のドラマ。
勝つことのみに執着する選手、執着しないが強い選手、
元体操選手のカメラマン、コーチらがゆるーい芝居をしているのだが、
大会のシーンから少し芝居が変わる。
正方形の箱を組み合わせた物に、選手役の役者の写真を貼り、
実際の役者は黒衣でその箱を投げたり回したりで体操演技を表している。
何なのだこのぬるさは……と思っていると、選手以外の役者も黒衣になって、
セリフを言いつつ、箱に自分の写真を貼り付けた物を出してきては舞台上に置いて行く。
そして、様々な形をした箱が組み合わされ、積み上げられ……。
そう、芝居はいつの間にかテトリスへと変化したのだった。
「上を目指したいんだ!」という選手に「これはそういうゲームじゃないのよ!」
「資格(=四角)が欲しいんだ!」と叫ぶ選手。
でも、四角は落ちてこないのね。
セリフは次から次へのダブルミーニングの嵐。
そして、舞台前面がブロックに覆われ、一箇所だけ開いた空間に、
「完」と書かれたブロックが置かれて終演。

く、くだらねええ。
でも、すばらしー。
芝居なんだか何なのかよくわからないのだが、
ライブでしかできないであろうこのパフォーマンス。
シベ少のオリジナリティに感服いたしました。
こんなの考えつく土屋さんて、すごいっす。

次回公演は10/30〜11/9 @下北沢駅前劇場だそうです。

作・演出:土屋亮一
出 演:藤原幹雄 秋澤弥里 吉田友則 水澤瑞恵 前畑陽平 小野美樹 篠塚茜 
     土屋亮一 他
劇 場:新宿THEATER/TOPS

アマデウス [ 芝居 ]

5月8日(土)、「アマデウス」を観た。

ともかく幸四郎のサリエーリが素晴らしかった。
老いたサリエーリから若きサリエーリに変わったその瞬間は、目を見張るものがあった。
病、絶望、狂気、老い、後悔、死…真冬のまっただ中にいるサリエーリから、
希望、夢、生命力に満ちあふれた春そのもののようなサリエーリに一瞬で転換し、
そこから彼の回想が始まる。

この冒頭の部分でわたしはすっかり幸四郎にやられてしまって、
お目当ての染五郎はあまり目に入らず。
染様は、下品なモーツァルトという役どころなのだろうが、
下品というより、アホの子?というかんじでかわいそうですらあった。
あとで、この役が染五郎の前は江守徹だったと知り、なんか納得。
どれほど下品であったかと想像し、ちょっと観たいような観たくないような……。

芸の深みということをつくづく感じた舞台でした。

作:ピーター・シェファー 演出:松本幸四郎
出演:松本幸四郎 市川染五郎 馬渕英里何 堀越大史 新井康弘
   長克己 外山誠二 奥野匡 日野道夫 田中耕二 河野正明 植本潤 他
劇 場:ル・テアトル銀座