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天までとどけ[ 芝居 ]

5月9日(日)、シベリア少女鉄道「天までとどけ」を観た。
今回はどんな風にがらりと世界を変えてくれるんだろうとわくわくしておりましたら、
やってくれました。

オリンピック代表を目指す体操選手とその周囲の人々のドラマ。
勝つことのみに執着する選手、執着しないが強い選手、
元体操選手のカメラマン、コーチらがゆるーい芝居をしているのだが、
大会のシーンから少し芝居が変わる。
正方形の箱を組み合わせた物に、選手役の役者の写真を貼り、
実際の役者は黒衣でその箱を投げたり回したりで体操演技を表している。
何なのだこのぬるさは……と思っていると、選手以外の役者も黒衣になって、
セリフを言いつつ、箱に自分の写真を貼り付けた物を出してきては舞台上に置いて行く。
そして、様々な形をした箱が組み合わされ、積み上げられ……。
そう、芝居はいつの間にかテトリスへと変化したのだった。
「上を目指したいんだ!」という選手に「これはそういうゲームじゃないのよ!」
「資格(=四角)が欲しいんだ!」と叫ぶ選手。
でも、四角は落ちてこないのね。
セリフは次から次へのダブルミーニングの嵐。
そして、舞台前面がブロックに覆われ、一箇所だけ開いた空間に、
「完」と書かれたブロックが置かれて終演。

く、くだらねええ。
でも、すばらしー。
芝居なんだか何なのかよくわからないのだが、
ライブでしかできないであろうこのパフォーマンス。
シベ少のオリジナリティに感服いたしました。
こんなの考えつく土屋さんて、すごいっす。

次回公演は10/30〜11/9 @下北沢駅前劇場だそうです。

作・演出:土屋亮一
出 演:藤原幹雄 秋澤弥里 吉田友則 水澤瑞恵 前畑陽平 小野美樹 篠塚茜 
     土屋亮一 他
劇 場:新宿THEATER/TOPS