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2005年02月09日

幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門 [ 芝居 ]

タイトルが覚えられない。
もっと長いタイトルだったはずだ、と思いつつも「幻の…将門?」とか「狂おしの…将門?」などと言っておりましたが、「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」。長いけれど、いいタイトルですね。
蜷川芝居はあまりたくさんは見ていませんが、その少ない観劇経験による蜷川作品のイメージは、「暗い」「ステージ上に何か落ちてくる」でした。
この芝居も暗くて、何か降ってきてましたな。
暗いことは暗いのですが、自分を将門の追っ手だと思いこんでいる将門(堤真一)の狂気が、逆に一筋の光のように感じられました。堤さんだからかなあ。一瞬正気に戻った将門の真摯な目もよかった。
木村佳乃は……将門の妻としての凜とした、涼やかなイメージが出ていたとは思いますが、テレビサイズかなあ。別の役者でもよかったのでは。
中嶋朋子。誰にも何も言わせないような、恐ろしげなる雰囲気を纏ってます。いい役者さんになってきてるなー、としみじみ。
最近蜷川芝居で大活躍の花組芝居の山下氏。その声といい佇まいといい身のこなしといい、ともかくすばらしくて目を奪われました。

幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門
2005年2月5日(土)〜28日(月)
Bunkamuraシアターコクーン
作:清水邦夫
演出:蜷川幸雄
出演:堤真一 木村佳乃 段田安則 中嶋朋子 高橋洋 田山涼成 他