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2006年03月09日

去年をひきずる(年末バージョン) [ 芝居 ]

年末は豪華な二本!
○「12人の優しい日本人」
作・演出:三谷幸喜
出演:浅野和之 石田ゆり子 伊藤正之 江口洋介 小日向文世 鈴木砂羽 
   筒井道隆 生瀬勝久 温水洋一 堀内敬子 堀部圭亮 山寺宏一
人々がチケット取りに苦戦している中、あっさり取れました。
なんでもヤフオクで万単位の値がついていたといふ。
そんなお芝居ですが、おもしろかったです。それなりに。
しかし、なんだか散漫な印象。
ぐっと引きつけて、ラストに昇華!というすがすがしさが感じられず。
ゆり子姫は大好きなんだが、芝居向きじゃないかもですね。少し薄い。
小日向さんと生瀬さんは、華がありましたねー。
温水さんは、サンシャインボーイズのメンバーだったのでは?と思ってしまうぐらいのハマリ具合。
江口洋介は、うーん特になんということもなく。
しかし、あれは本当に「無罪」で納得できるんだろうか。わたしは納得していないー!

○NODA・MAP第11回公演「贋作・罪と罰」
脚本・演出:野田 秀樹
出演:松 たか子 古田 新太 段田 安則 宇梶 剛士 美 波 野田 秀樹 マギー
   右近 健一 小松 和重 村岡 希美 中村 まこと 進藤 健太郎
NODA・MAPは何度か観てきましたが、今回初めて素直に泣きました。
自分の罪を決して認めない英の強さと愚かさが悲しく。
ぴんと張りつめられた彼女の糸のほころびが見えたとき、はらはらと涙が出ました。
随所で不評だったら松たか子の演技、わたしは好きでした。
ただ、古田新太の役が・・・。古田さんはうまいのだが、モットオトコマエのヤクシャニヤッテホシカッタ・・・・。すまん。

これでなんとか2005年の芝居を引きずり終えましたわ。

2006年03月08日

去年をひきずる(10月、11月) [ 芝居 ]

いいわけもしません。説明もしません。昨年の残りをまとめてエントリだ!

10月
○花組芝居 鏡花まつり「泉鏡花の草迷宮/泉鏡花の日本橋」
作:泉鏡花 演出:加納幸和 出演:花組芝居役者連
鏡花二本だてでした。土日はマチネとソワレで二本上演だったので、観る方も少し根性がいったかな。
両方とも、うーむマザコン(一部シスコン)!という話です。男って…。
「草迷宮」
人間も妖怪も入り交じりの世界。人物造形のデフォルメぶりが、花組らしくっておもしろい。
あとになって思ったのだが、八代さんの茶店の婆と大井さんの蟹の宰八は、あれはもしや妖怪だったのだろうか?中間?大井さんが股間につけてたでかいモロダシチ○コ(モチロン小道具)が確かに人間離れしているといえばしているのだが…。すんません、こんな感想で。
「日本橋」
障子や植物などの違いはあれど、二本とも舞台セットはほぼ同じ。違和感なく、うまく作ってます。
こちらは人間オンリーの世界。
加納さんの稲葉家お孝は絶品です。すごく合っているお役。
お孝の伝吾惨殺のラストは美しくて泣けた。そして流れる「アヴェ・マリア」。
あまりにぴたりと嵌って、更に涙してしまいました。

○シベリア少女鉄道「スラムダンク」
作・演出:土屋亮一
出演:前畑陽平 藤原幹雄 吉田友則 横溝茂雄 篠塚茜 出来恵美 内田慈 大坂秩加 佐々木幸子
これまでに観たいくつかのシベ少の芝居を融合させたようなそんな感じ。
9人の役者が8つの物語を次々と演じるが、やがてスピードがあがり、舞台のあちこちで物語が展開するため、役者ははけることなく着替えもそこそこに次の役にまわる。話の展開がほぼわからなくなった頃、役者は衣装を脱ぎ捨て、ゼッケンつきの体操服に…。そう、それはバスケットボールの試合へと変貌…。その後トラベリング(反則)があり、宇多田の曲がかかり、踊って終演。観てる方も疲れましたが、見応えじゅうぶんでした。

○プレイメイト no.6 『フェイス インフェイス』
作:川上徹也  演出:竹内晶子
出演:西 興一朗 新谷真弓(ナイロン100℃) 平賀雅臣 ほりすみこ 濱田かずよ 杉下絵美 /近江谷太朗
醜く整形して欲しいと言うイケメン俳優と、応じるクレイジーな形成外科医。そして、彼らを取り巻く顔に纏わる様々な過去…。プレイメイトって、ちょっとエッチなコメディというイメージだったのですが、これはかなりサスペンス色の強い重いお芝居で驚きました。
久々の近江谷さん。熱演でした。新谷ちゃんはえろくて良かった。

11月
○ペンギンプルペイルパイルズ#10「不満足な旅」
作・演出:倉持裕
出演:小林高鹿 ぼくもとさきこ 玉置孝匡 吉川純広 宮崎吐夢(大人計画)
どこか異国のホテルの一室。外は祭で大騒ぎ。部屋に居る5人はほぼ初対面…。
なんともいえない居心地の悪さがじりじりと伝わってきて、非常に「不満足な旅」だよなー。
センスのいい台詞がポンポン飛びかい、要所要所の小ネタににやりとさせられる。
倉持さんの脚本は2度目ですが、どことも言い得ない「ずれ」の心地悪さが心地いい、不思議なお芝居だなと。