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シャンソマニア[ 芝居 ]

花組芝居 シャンソマニア
観劇日:7月24日、26日、27日 劇場:草月ホール

3回観るはずだった「シャンソマニア」。3回目の27日のマチネの後、気づいたらその日のソワレのチケットをロビーで予約してしまい、マチソワ連続という暴挙に出てしまい、結局、4回観てしまいました。ま、初めてのことではありませんが……。
それぐらいすばらしかったです。シャンソマニア!

「源氏物語」を演る、と聞いて、多くの人が想像するであろう要素を、殆ど裏切るようなお芝居でした。
多くの人が想像するであろう要素というのは、たとえば、絢爛豪華な衣装とか、六条御息所の生霊とか、源氏と藤壺の禁断の愛とか…だと思うんですが、そういうの、ありませんでした。
衣装は、白をメインとした洋装。そして、メイクも鬘もない素顔の役者たち。舞台装置も殆どなく、真っ白ないすで様々な状況を表現していました。
そして、「桐壺の巻」をやるとは聞いてましたが、桐壺しかやらないとは!
それほど長くはない一章を丁寧に、歌や踊りやせりふや語りで作っていました。

いやあ、なんというかものすごく楽しみました。
帝を巡る女性たちの嫉妬や苦しみ、それによる桐壺の更衣の悲劇もきちんと描きながら、悲痛なかんじに偏らないあっけらかーんとした雰囲気。ある意味、「源氏物語」の本質(か、どうかはわかりませんが、色恋色恋色恋みたいなところ)を忠実に描いたお芝居だったと思います。源氏と藤壺との禁断の愛なんて、ほのめかし程度で終わっちゃう大胆さ!
ほんとーに楽しかった!

役者さん、みんなすばらしかった。
殊に八代さんのすばらしかったこと!
歌はうまいし、お芝居も踊りも目を引くし、毎公演ごとすばらしくなっていく役者さんです。
彼ばかり目で追ってしまいました。

それはそうと、ゲストのシャンソン歌手の江川康人さん。
濃いぃですな。
初日、最前列で見てしまったんですが、
晩御飯が食べられなくなるかと思われたほど、胸がいっぱいになりました。
なんというか、ごま油とオリーブオイルのドレッシングを、てんぷらにかけて食べているような気分?になりました。彼の歌を聞いて。
いやあ、すごくすごく歌はすばらしかったんですけど。
とにかく驚きました。その濃密さに。
あと、ネブタが出てきたのかと思いました。お顔の大(以下略)。