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2008年04月13日

「失楽園」における爆笑問題、でも食べたい [ ]

どちらが先だったのか今となっては定かではないが、10年と少し前、わたしは渡辺淳一著「失楽園」上下巻を読み、その映画化された物をわざわざ映画館に観に行った。読んでから観たのか観てから読んだのか、全くもって覚えていない。覚えているのは、どちらにおいてもきっちりと爆笑したことである。
別に笑える話ではない。ご存じの方も多いと思いますが、お互いに配偶者のある男女が不倫の恋の果てに心中する、という話である。そしてその心中の仕方がなかなかショッキングでもあり、話題になりました。
わたしは小説よりは映画の方が好きでしたね。
小説の方は、著者にとってありがたい女性像が満載で、多少胸くそ悪くなったものだった。映画でも勿論その要素は見て取れたましたが、映像が美しいのと役者が素敵なのとで、なんとなく誤魔化されて観られたと記憶している。
なんというかさあ、昼は淑女で夜は娼婦?みたいなの、そういうの好きなんだろうなあ……ニッポンノオジサンって……いや、著者の趣味なのかなあ。まあどちらにせよ、そのあまりの都合の良さに鼻白んだり苦笑したり。
脱線しますが、映画で、久木と凛子(「失楽園」の不倫カップル)がどこかで薪能を観た後ホテルの部屋に帰って速攻燃えるシーンがあったのですが、それ以降、薪能と聞くと久木と凛子のというか役所広司と黒木瞳の乱れっぷりが脳裏を過ぎってしまう。「薪能、一度観たいなあ」と思っても、その直後にふたりの官能的な様態が浮かんでしまう。このままだと、薪能自体がいやらしいもののように感じられるようなりかねなくて、とっても申し訳ない。薪能に。お能の人に。
戻ります。
先にわたしは「失楽園」を読んでそして観て「爆笑した」と言いました。その爆笑です。
「失楽園」では、同じ物を2回食べるシーンがあります。
いったい何を食べていたかというと「鴨とクレソンの鍋」なんですが、一度目は久木と凛子が二人で会うために用意したマンションで。
それまではホテルでしか会えなかった二人が部屋を持てたことで、料理を作って二人で食べるというのがすごく嬉しかったのだろう。盛んに「おいしいわー、ふたりでいただくと、どうしてこんなにおいしのかしら」とかなんとか凛子が言っていたような気がする。
おまけに凛子の大好物らしく、「君の好きな」「わたしの好きな」「鴨とクレソンのお鍋」とかなんとかいう陳腐な台詞を吐きながら、彼らは盛んにそれを食べるのである。
ここでまず爆笑。何もふたり揃って料理名を確かめ合わなくても良かろうに。それに「お鍋」ってなんだ。「鍋」でいいだろう。「鴨とクレソン」でちょっと気取った料理名も「お鍋」で膝の裏をつつかれたようにがっくりくるではないか。
そして彼らはもう一度それを食べるのだ。それも、心中する直前に。シャトーマルゴーをグビグビ飲みながら。そして彼らはまたもや口を開く。「鴨とクレソンのお鍋」「わたしたちの思い出の料理」。
お願いですから、死ぬ直前なんですからもう少し神妙にしてください。「お鍋」は止めて下さい。それから、初めて食べるわけじゃないんだからいちいち料理名を口にしないでください。おまけに「思い出の料理」って。なんで体言止めなんだ。
ともかくこの二つのシーンでわたしは大爆笑し、一緒に映画館に行った友人からひどく顰蹙をかったものだった。なつかしい。
ところでこの、「鴨とクレソンの鍋」を一度食してみたいと10年来思い続けているわたしではあるのですが、どなたかレシピを知りませんか?
食べた後に心中したりしないので、是非教えて下さい。あの、久木と凛子が食べてたのと同じのが食べてみたいのです。レシピを知りたいという、ただそれだけのために長文を書いてしまいました。


2003年11月04日

将来の夢 [ ]

「わたしの将来の夢はね、」
ある夜の布団の中、わたしは数日間暖めてきた胸の内を初めて相方に告げました。
「おいしい焼鳥屋さんに行くこと!」
すると、隣からがくうっという落胆の音が……。
「そ、そんな小さなことを将来の夢だなんて言わないで〜!」
泣いて頼まれました。
そうか。これは小さなことなんだー。じゃ、将来の夢と言うのに十分なことってなんだろう。
あ、そうだ。あややになりたい、ってのがあったな。
以前酔っ払ったイキオイで、同年代の同僚に「実はわたし、あややになりたいんだー」と告白してみたら、「わたしもー!」と言われましたので、たぶん世の中の人間はみんなあややになりたいんじゃないだろーか。老若男女。きっとそうだ。だって、あややになれる人生とあややになれない人生の両方が目の前にあったら、誰だって絶対、あややになれる人生を選ぶに違いないのだ。
とはいえ、あややになるのもなかなか大変なので、先日新宿に行ったついでに、新宿駅南口近くの鳥茂というお店に行ってきました。
そこの焼き鳥がまた、本当においしかった!ふつうの焼き鳥の3倍くらいのお値段でしたが、ボリュームは2.5倍くらいだったし、味は5倍くらいのうまさでした。
特にレバーがわすれられません。半生でくさみが全然なくてとろりと甘く……。わたしたちはもう、恋のようにレバーに夢中でした。
それからさっとあぶったハラミに葱がたっぷりかかったのとか、ちょっとびっくりなボリュームのねぎまとか。
お酒は天の戸を頼んだのですが、焼き鳥に日本酒ってあんまり合わないですね。焼酎にしておけばよかった。というか、焼酎は置いているのだろうか?おいしい焼き鳥に夢中で、この飲み助のわたしですら、酒は二の次になっておりました。
それにしても、ここまでおいしい焼き鳥を、わたしは想像しておりませんでした。大満足。
飛行機に乗りたいと願ったらスチュワーデスになってしまったというほどの夢の叶いかた(大げさ?)でございました。。
将来の夢はあっという間に達成してしまった。あとはやっぱり、あややか?


2003年05月16日

野生のカクテル [ ]

二日酔い気味だったので、出勤途中、コンビニに寄りました。
二日酔いのときにわたしの体が欲するのは、水分・塩分・ビタミンですので、目的は野菜ジュース。
野菜ジュースを手にしてから、いろいろジュース類を物色していたら、突然目に飛び込んで来た驚きの文字!
カクテル炭酸 WO:BLOODY WOLF〔トマト&スパイス〕

「地中海産の風味豊かなトマトにペッパーなどのスパイシーなアクセントと、
切れ味のいい炭酸をMIX。大人の本能を刺激する野生のカクテル。」
との説明書きがあります。
もしや、これは、大好きなブラッディーメアリーのノンアルコール版だろうか?
と二日酔いのくせにまた酒のことなど考えつつ、購入してみました。

味は……。

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