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2004年02月23日

狂風記 [ 芝居 ]

12th 東京オピニオンズフェスティバル「狂風記」
観劇日:2月9日(月) 劇場:アートスフィア

石川淳原作の同名小説の舞台化。
石川生前より舞台化構想は始まっていたようですが、
石川やその妻の死などにより頓挫していた模様。
約20年かけて漸くの舞台化。

うーん。と困惑した帰り道。
いったいこのお芝居、どうなりたかたったのかがあまり見えてこなかった。
市原悦子をはじめとする役者陣は、がっちりと腰の据わった芝居をしていたし、
蠢く白塗りの大駱駝艦の面々は、作品世界の怪しさを際立たせていたし、
花組芝居の面々も、腹黒さ胡散臭さ全開で、見ていてすがすがしいほどであった。
非常におもしろいメンツが揃っているのに、それ以外の良さは特に感じられず、
何をどうしたかったのかがわからない芝居だった。
思うに、舞台でストーリーをきっちり追うには、上演時間も含めた制約が大きすぎたのだと思うし、
ストーリーなどかなぐり捨てた演劇空間「狂風記」を作るには、制作側の、
ストーリーに対する思い入れが強すぎたのでは。
中途半端で勿体なかった。

とはいえ、「OINARI」以来久しぶりに花組芝居の役者の姿が見られたので良かった。
いつもはでかくてかっこいい水下さん、今回は非常に美しかった。
たしか地底を掘り続けて何かを探して、出てきたところで千年経ってて、
そこで忍歯王として目覚めるというラストだったと思うんだけど(曖昧)、
そのときのマゴ(水下きよし)の美しさには、わたしも目が覚める思いでした。

にしても、アートスフィアは遠いよー。
ちょっくら芝居を観に……という感じでは出かけらんないよー。
家に帰るより羽田から沖縄行く方が早そう。

2004年02月18日

クレオパトラの鼻 [ 芝居 ]

トレランス「クレオパトラの鼻」
観劇日:1月31日(土)
劇場:俳優座劇場

上杉祥三と長野里美によるユニット、トレランスの第三回公演。
現世と霊界、ムー大陸、神話、琉球、一戸・二戸・三戸……神戸、卑弥呼、クレオパトラ、
アカシック・レコード等々、非常に壮大なテーマを盛り混んだダイナミックなお芝居でした。
のですが。こういうお話を聞くとどうしても「竹内文書」とか青森県新郷村とか、
読んだことはないけれど学研「ムー」とか、偏見かもしれませんが、
眉の辺りに唾でもつけたい気持ちになってしまいます。
よって、演劇としてどうというよりもストーリーに集中できず。
上杉さんがものすごく楽しく書いたんだろうとは思ったのですが、
多くの観客が置いてけぼりになったのではないかしら。

主人公の「お母さん、わたしはあなたを選んで生まれてきた」というメッセージは、非常に心に響きましたし、
このシンプルなメッセージを際立てるための壮大な物語だったのかもしれませんが、
うーん、ちょっとやりすぎ感強し。
昨年の「ルネッサンス」がとても素晴らしかっただけに、少し残念でした。

第一回公演から出演の井之上チャルくんですが、毎公演ごとに、
舞台映えする大きな役者さんになっているような気がします。今回かなり目を奪われました。
それから、作・演出もこなしているのだから仕方がないとは思いますが、
上杉ファンとしては、もっと出てきて!上杉さん!と切に願ってやみませんです。

2004年02月10日

いろは四谷怪談 [ 芝居 ]

20世紀に封印された、あの幻の作品が10年の時を経て、今 黄泉還る!

1987年から4回にわたって上演されながら、「今世紀中にはやらん」と加納座長が言ったのかどうかわたしは知りませんが、ともかく封印されてしまった花組芝居「いろは四谷怪談」が、21世紀に入り、10年という時を経て復活します。

東京公演:5月14日(金)〜23日(日) @世田谷パブリックシアター
大阪公演:5月26日(水)〜27日(木) @シアター・ドラマシティ

チケットの一般前売り発売は、2月14日(土)から

五月は忙しくなりそうだ……。
今のところ3回の観劇予定ですが、既にもっともっと通いたくなる予感が……。
わたしが花組公演に狂うのは年中行事ってことで、夫も諦めていることでしょー。
と、勝手に思っている。

アレがきた [ モノ ]

きたきたきたきた。
きたのである。

購入を決断してから約ひと月。
見積やら分岐水栓の取り寄せやら、じゃまになる棚の取り外しやら、
いろいろ乗り越えてやっとやってきたのです。
この子が!
NP-50SX3.jpg

もともと食器洗いはそれほど嫌いではなかったので、
よもや自分が食器洗い機など買うとは思わなかったのですが、、
帰宅して料理して、9時くらいからお酒とともにだらだら夕食をとり、
ほろ酔いでいい感じになったときに流しに大量に積まれた汚れ物の数々を見ると、
なんともいえなくショックなんですよね。
そのショックが軽減される上、水の節約にもなるし、その分の時間も浮くし、
手洗いよりはきれいになるし、乾燥までしてくれるから除菌にもなるし、
いいことづくめです。これが来てから。
いやー、いいです。
勿論、合わない食器もあるだろうし、汚れ方によって仕上がりに差が出るだろうし、
入れ方には多少のコツもあるようですが、使っていくうちに慣れてくることでしょう。

あー嬉しい。あー楽しい。
何が嬉しいって、浮いた時間で、もう少しゆっくりお酒が飲めることが本当に嬉しい。

裸でスキップ [ 芝居 ]

ラッパ屋「裸でスキップ」
観劇日:1月17日(土) 劇場:シアタートップス

「斎藤幸子」以来2年半、いや、約3年ぶりのラッパ屋公演。
待ったよ待ったよ。本当に待った。長かったけれど、待っていてよかった!

酒癖が悪くて奔放な女性家具職人のすったもんだを中心に、彼女の勤める倒産寸前の家具工場のどたばたを描く、下町人情ほろりあったかなお芝居。

三鴨絵里子嬢の豊満な肉体に悩殺されつつ、脇を固める俵木さん、おかやまさんらオヤジたちに涙する。怒鳴ったりじたばたしたり罵り合ったり思い合ったり。ああ、ラッパ屋のオヤジたちってなんてすてきなんだ!

ラッパ屋の次公演は未定らしいのですが、鈴木さん、こんなに待たせるのはもうよしてくださいな……。